秋に旬を迎えるさんまは、塩焼きにして食べても、刺身にして食べても脂がたっぷりで、何ともたまらないおいしさがありますよね。
旬の時期は特にスーパーで安売りされていることも多いさんまですが、安いからといって買いすぎてしまうと、いざ家に持ち帰っても保存の方法が分からず、悩んでしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、さんまの賞味期限や保存方法、冷凍保存について分かりやすく説明します。
目次
さんまの賞味期限
まずは、さんまの賞味期限について、生のさんまと焼いたさんまの場合に分けて説明します。
生のさんま
生のさんまは、約1~3日が賞味期限です。
しかし、生のさんまを購入した際の鮮度や、保存方法によっても賞味期限は変わります。
そのため、基本的には商品に記載されている賞味期限(消費期限)を守るようにしましょう。
変に生臭かったり、糸を引いていたりする場合は、腐っている可能性がかなり高いです。
勿体無いとは思いますが、処分してください。
また、さんまのお腹の部分(内臓)が柔らかくなっていると傷みかけている証拠です。
この場合も、食あたりを起こしてしまう可能性がありますので食べないようにしましょう。
これらを避けるためには、商品記載の賞味期限にまだ余裕があったとしても、購入した当日か翌日以内に食べきってしまうのがおすすめです。
焼いたさんま
焼いたさんまの賞味期限は、約1~2日です。
焼いたさんまは、生のさんまとは違って加熱処理をされているので、賞味期限が長いように思ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。
しかし実際は、賞味期限はあまり生のものと変わらないので気をつけてください。
さんまの冷蔵庫での保存方法
さんまは、基本的には常温での保存はできません。
保存したい場合には、必ず冷蔵庫に入れて保存してください。
生のさんま
生のさんまには、頭と内臓を取り除いて冷蔵保存する方法や、頭と内臓を残したまま冷蔵保存する方法、酢〆にして冷蔵保存する方法などがあります。
頭と内臓(ワタ)を取り除いて冷蔵保存する方法
魚は頭と内臓を取り除いておくと傷みにくいとされています。
そのため、さんまの場合も冷蔵庫に入れる前にこれらを取り除く下処理を済ませておくと良いでしょう。
下処理は以下の通りです。
さんまの頭と内臓を取り除く
普通に頭と内臓を包丁で取り除く方法でも良いですが、頭の付け根の位置から上半分に切れ目を入れて(完全に頭を落としてしまうのではなく半分ほどお腹側を残す)骨を切り、肛門の手前にも1㎝程度の切れ目を入れて尻尾を押さえて頭を引っ張ると、一度に頭と内臓を取り除けるので簡単です。
流水でさんまの表面と内部を洗い、血などを洗い流す
水が透明になるまでしっかりと洗って、完全に血を洗い流してください(※ただし、指でかきだすまでして洗ってはいけません)。
また、さんまのうろこは水揚げ時に取れてしまうのでわざわざ除去する必要はないのですが、念のため、うろこが残っていないかどうかをこのときに手で触って確認しておくと良いでしょう。
さんまの水分を拭きとる
キッチンペーパーや清潔な布巾などでさんまの水分をしっかりと拭き取ります。
水分が残ってしまうと臭みや傷みの原因になりやすいので、さんまの内部まで確実に水分を拭きとってください。
このように下処理を済ませたら、1尾ずつラップで包み(三枚おろしなどにしてからラップで包んでも良いです)、さらにジッパー付き保存袋に入れて冷蔵庫のチルド室で保存します。
チルド室が無い場合は、冷蔵庫内のできるだけ温度の低い場所で保存してください。
この方法で保存すると、賞味期限は約1~2日となります。
頭と内臓を残したまま冷蔵保存する方法
とれたての新鮮なさんまで、刺身にしたい場合や内臓ごと塩焼きにしたいような場合には頭と内臓を残したまま冷蔵保存するのがおすすめです。
その場合は、さんまを流水で洗い、キッチンペーパーや清潔な布巾などでしっかりと水分を拭きとって、ラップでぴったりと包み、さらにジッパー付き保存袋に入れて冷蔵庫のチルド室で保存しましょう。
なお、賞味期限は頭と内臓を取り除いた場合と同じく約1日~2日です。
酢〆にして冷蔵保存する方法
もう少し賞味期限を長めにして冷蔵保存したい場合は、酢〆にして保存をしましょう。
酢〆の方法は以下の通りです。
- おろしたさんまに塩をふりかけ、30分程度冷蔵庫に入れておく
- さんまから出た水分を流水で洗い、キッチンペーパーなどで水気を拭きとる
- さんまを15分以上酢に漬け込む(酢に漬ける時間はお好みで)
- さんまについた酢を拭き取る
このように酢〆を行ったら、タッパーなどの密閉容器に入れて冷蔵庫のチルド室で保存します。
酢〆さんまの賞味期限は約2~3日です。
焼いたさんま
焼いたさんまは、熱を冷ましてから1尾ずつラップに包み、さらにタッパーなどの密閉容器かジッパー付き保存袋に入れて冷蔵庫で保存してください。
チルド室が備えられている冷蔵庫であれば、チルド室で保存すると尚良いです。
さんまの冷凍保存の方法
さんまは、生のさんまでも、焼いたさんまでも冷凍保存ができます。
ただし、さんまの旬である9~10月以外に販売されているさんまは冷凍さんまを解凍したものです。
つまり、そのさんまを冷凍すると、再冷凍をすることになってしまいます。
再冷凍のさんまは、決して食べられないことはありませんが、食感も風味も劣ってしまうので、おいしさを重視して食べたい方にはあまりおすすめできません。
生のさんまの冷凍保存の方法
生のさんまを冷凍保存する場合は、冷蔵保存と同じく下処理を済ませてから1匹ずつラップに包んで(三枚おろしなどにしてからラップに包んでも良いです)、さらにジッパー付き保存袋に入れて冷凍します。
この方法で冷凍保存をすると調理の前に下処理をすることなくさっと使えるので楽です。
また、新鮮なさんまであれば、頭と内臓を残したまま冷凍保存することもできます。
その場合は、頭と内臓を残したまま冷蔵保存する際と同じように、さんまを流水で洗い、水分を拭きとってから1尾ずつラップに包み、さらにジッパー付き保存袋に入れて冷凍します。
頭と内臓を取り除かないので、冷凍焼けしにくく、おいしさを保てる保存方法です。
生のさんまの冷凍保存の期間
生のさんまを冷凍した場合、保存期間は約3週間~1ヵ月です。
ただし、この保存期間内であっても、よりおいしく食べたいのであれば、できるだけ早めに食べることをおすすめします。
冷凍した生のさんまの解凍方法
生のさんまは、冷蔵庫に移して自然解凍します。
ドリップが気になる場合は皿にキッチンペーパーなどを敷いてから解凍しましょう。
また、急いで解凍したい場合には、ボウルなどに氷水を張って、さんまが濡れないように袋に入れてから、氷水にさんまをつけて解凍してください。
焼いて食べたい場合は特に、焼きムラなどを防ぐため、半解凍ではなく完全に解凍することを心掛けましょう。
焼いたさんまの冷凍保存の方法
焼いたさんまは、熱を冷まして1尾ずつラップに包み、ジッパー付き保存袋に入れて冷凍保存します。
また、身をほぐしてフレーク状にし、タッパーなどの密閉容器に入れて冷凍保存する方法もあります。
焼いたさんまの冷凍保存の期間
焼いたさんまの冷凍保存の期間は、約2~4週間です。
冷凍した焼きさんまの解凍方法
焼いたさんまは、冷蔵庫に移して自然解凍するか、電子レンジで解凍をします。
電子レンジで解凍するとパサつきやすいので、冷蔵庫に移して自然解凍する方法がおすすめです。
さんまのベストな保存方法は?
さんまのベストな保存方法は、状況によって異なります。
購入した当日か翌日中に食べることが確定している場合は冷蔵保存がおすすめですし、しばらく食べる機会がない場合には冷凍保存がおすすめです。
また、塩焼きなどにしたいのであれば冷蔵保存でも冷凍保存でも、頭と内臓を取り除かずに保存するのがベストです。
このように、食べるまでの日にちや、食べたいメニューなどによってベストな保存方法も異なってくるので、都合に合わせて保存方法を選択してください。
さんまの保存方法まとめ
さんまの賞味期限や保存方法、冷凍保存に関しては、
- 生のさんまの賞味期限は約1日~3日(鮮度や保存方法によって異なる)
- 焼いたさんまの賞味期限は約1~2日
- 生のさんまは下処理を済ませてから1尾ずつラップに包み、ジッパー付き保存袋に入れてチルド室で保存
- 新鮮なさんまは下処理をしなくても冷蔵保存が可能
- 焼いたさんまは1尾ずつラップに包み、タッパーかジッパー付き保存袋に入れて冷蔵保存
- 生のさんまは下処理を済ませて(新鮮なさんまは下処理をしなくても良い)1尾ずつラップに包み、ジッパー付き保存袋に入れて冷凍
- 焼いたさんまは1尾ずつラップに包み、ジッパー付き保存袋に入れて冷凍
- 解凍する際は冷蔵庫に移して自然解凍がベスト
以上が大まかなポイントです。
さんまは体にもよく、旬であれば脂もたっぷりでとてもおいしいので、無駄にしてしまうことなく上手に保存していただければ幸いです。