貝類のなかでも抜群の人気があり、味だけでなく、栄養も豊富な牡蠣。
シーズンになるとスーパーでも比較的安い値段で手に入れられるほか、牡蠣の名産地ではイベントが行われ、とても賑わいますよね。
しかし、それらの機会に購入した牡蠣がいつまで日持ちするか分からず、急ぐようにして食べきったことのある方も多いのではないでしょうか。
そういった方たちのために、この記事では、牡蠣の賞味期限や保存方法、冷凍保存について説明します。
目次
牡蠣の賞味期限
まずは、牡蠣の賞味期限(消費期限)について説明します。
基本的には商品に記載されている賞味期限内で食べることが大前提ですが、以下では一般的に考えられている、または設定されていることの多い賞味期限の日数を紹介します。
殻付きの賞味期限
殻付きの牡蠣を生で食べる場合(生食用の牡蠣に限る)の賞味期限は一般的に約3~4日、加熱調理して食べる場合は約4~5日とされています。
しかし、上記の賞味期限内であっても牡蠣の状態などによっては傷んでしまって食べられないこともあります。
牡蠣の殻を押して殻が閉じれば生きている証拠ですが、逆に反応が鈍いと弱っている証拠です。
また、牡蠣から牛乳の腐ったような匂いがする場合は、腐っている可能性がかなり高いので、食べないようにしましょう。
むき身の賞味期限
殻が無く、むき身の状態の牡蠣を生で食べる場合(生食用の牡蠣に限る)の賞味期限は、約2日、加熱調理して食べる場合は約3日とされています。
殻付きの牡蠣は生きていて内部の状態も良いので意外と日持ちしますが、むき身はそうではなく、賞味期限も短いので注意が必要です。
加熱後の賞味期限
加熱調理後の牡蠣の賞味期限は、約2日です。
調理する前の牡蠣の状態にもよるので、基本的には当日中、少なくとも2日以内には必ず食べきるようにしてください。
しかしオリーブオイル漬けなどの、長期保存用に調理された牡蠣については数ヵ月日持ちすることもあります。
牡蠣の保存方法
続いて、牡蠣の保存方法について説明します。
殻付きの保存方法
殻付きの牡蠣の保存方法は以下の通りです。
- ボウルに荒塩で濃度3%の塩水を作る(※できれば荒塩がおすすめですが、無ければ普通の塩でも構いません。)
- ①の塩水に牡蠣を殻ごとくぐらせる
- 新聞紙やキッチンペーパーを①の塩水に浸す
- ③で塩水に浸した新聞紙やキッチンペーパーで②の牡蠣を包む
- 牡蠣の殻が膨らんでいる部分を下にして皿やトレイなどにのせ、ラップをして冷蔵庫に入れる
※ラップをする際は、皿の全体をフタするのではなく、少し皿の端を開けるようにしてラップしてください。
そうすることで牡蠣が呼吸しやすくなります。
むき身の保存方法
むき身の牡蠣を、パック未開封のまま保存する場合は、そのまま冷蔵庫に入れて保存をします。
しかし、すでに開封済みの牡蠣のむき身を保存する場合は、タッパーなどの密閉容器にむき身と濃度3%の塩水を入れて冷蔵庫で保存しましょう。
もしパックに詰められていた海水が残っているのであれば、塩水の代わりにそちらを使うとより手間をかけずに保存することができます。
また、開封済みの牡蠣は、賞味期限の範囲内であってもできるだけ早く食べるようにしてください。
加熱後の保存方法
加熱後の牡蠣は、タッパーなどの密閉容器に入れて冷蔵庫で保存します。
牡蠣のオリーブオイル漬けなどは、煮沸消毒したビンに詰めて冷蔵庫で保存しましょう。
牡蠣は冷凍保存できる?
牡蠣は、冷凍保存が可能な食材です。
生で食べられなくなるのは少々残念ですが、その分冷凍すると日持ちするというメリットがあるので、期限内に食べきれないほどの牡蠣を手に入れた際はぜひ冷凍保存することをおすすめします。
殻付き牡蠣の冷凍保存方法
殻付きの牡蠣を冷凍する場合は、殻が付いたまま水で綺麗に洗って水気を拭き取り、牡蠣同士が重ならないように冷凍保存のできるタッパーやジッパー付き保存袋に入れて冷凍保存します。
むき身の牡蠣の冷凍保存方法
未開封のむき身牡蠣を冷凍する場合は、パック詰めのまま冷凍庫に入れて保存してください。
また、開封済みのむき身牡蠣を冷凍する場合は、1粒ずつ水で洗い、1粒ずつあるいは1度に使う分だけ小分けにしてラップで包み、さらにジッパー付き保存袋に入れて冷凍します。
牡蠣の冷凍保存の期間
冷凍した牡蠣の冷凍保存の期間は、殻付きの場合もむき身の場合も約1ヵ月です。
しかし、おいしさを重視する場合は、1~2週間ほどで食べきってしまうことをおすすめします。
解凍方法
解凍方法に関しては、殻付きの牡蠣とむき身でその解凍方法が異なります。
殻付きの牡蠣を解凍する場合は、
- 冷凍した殻付きの牡蠣をそのまま水で洗う(※このとき、殻は付いたままで構いません)
- 殻が膨らんでいる方を下にして耐熱容器に乗せる
- ラップしないまま、牡蠣の殻が開くまで電子レンジで加熱する(※少しずつ様子を見ながら加熱することが大切です。)
以上の方法で解凍します。
また、未開封のむき身牡蠣を解凍する場合は、パックのままさらにジッパー付き保存袋に入れ、ぬるいお湯に漬けてゆっくり解凍し、ある程度解凍したところで開封してザルにあげ、流水で洗って解凍してください。
開封済みのむき身牡蠣を解凍する際は、冷蔵庫に移して自然解凍をしましょう。
殻付きの牡蠣もむき身の牡蠣も、完全に解凍するのではなく、半解凍の状態で料理に進めると、よりおいしい状態で食べることができるのでおすすめです。
牡蠣のベストな保存方法
牡蠣のベストな保存方法は、状況によって異なります。
- おいしさを重視したいのであれば適切な方法での冷蔵保存
- 日持ちを重視したいのであれば冷凍保存
がベストな保存方法といえます。
このように、ベストな保存方法は状況によって違うので、どういう観点を重視して保存したいのかを考えて保存方法を選ぶようにしてください。
牡蠣の保存方法まとめ
牡蠣の賞味期限や保存方法、冷凍保存に関しては
- 殻付き牡蠣を生で食べる場合の賞味期限は約3~4日、加熱調理をして食べる場合の賞味期限は約4~5日
- むき身牡蠣を生で食べる場合の賞味期限は約2日、加熱調理をして食べる場合の賞味期限は約3日
- 加熱後の牡蠣の賞味期限は約2日
- 殻付きの牡蠣を冷蔵保存する際は塩水にくぐらせたあと、同じく塩水に浸した新聞紙などで包んで皿に乗せて保存
- むき身の牡蠣を冷蔵保存する際は、未開封であればそのまま保存し開封済みであれば塩水と一緒にタッパーに入れて保存
- 加熱後の牡蠣を冷蔵保存する際はタッパーに入れて保存
- 殻付きの牡蠣を冷凍保存する際は水で洗い、殻付きのままタッパーやジッパー付き保存袋に入れて保存
- むき身の牡蠣を冷凍保存する際は、未開封であればそのまま保存し、開封済みであれば水で洗ってラップに包み、ジッパー付き保存袋に入れて保存
以上が大まかなポイントです。
これらのことを踏まえて、牡蠣を無駄にしてしまうことなく全ておいしい状態で食べきっていただければ幸いです。